【飛躍のヒント】 久松とクロネコヤマトの騒動

明けましておめでとうございます。

早くも、新年二日目が終わろうと
しています。本年もどうぞ
よろしくお願いいたします。

年末にこんなニュースが
ありましたね。

福岡県の食品製造販売会社、
久松(ひさまつ)のお節料理が、
配送を請け負ったクロネコヤマトの
ミスで、北海道のお客様に
届かなかった、というデキゴトです。

届かなかったおせちは、1268個、
売り上げ金額は約1900万円だそうです。

報道によれば、久松とクロネコが
お客様に連絡して、説明、お詫び、
返金についてお知らせしているとのこと。

うわっ
関係者すべてにとって、たまらない
デキゴトだな~、

と思いつつ、私が久松の社長だったら、
この状況にどう対処するか、
考えてみました。

凡人なもんで、凡人の知恵ですが、、、
久松の社長になり切ってみます。

まず、クロネコヤマトに対して、
一発、感情を吐き出します。

なんてことをしてくれたんだ~!!

と。

その正直な感情を一度は吐き出さないと、
前に進めないでしょう。

で、一呼吸おいて、自問します。

何のための、自分はこの出来事を
引き起こしたのか?

久松のゴールからこの出来事を
振り返ると、この出来事に、
どんな意味があるのか?

何かに気づきます。

そして、対処方針を練ります。

ゴール
久松に対する新しい信頼を
創造する。

決して引き起こしてはならない反応:
久松に対する、さらなる不信

直近で大切にすべき相手
1. お客様
2. クロネコヤマト
3. 自社社員

どうやってそれを達成するか?

戦略:

– ヤマトと協力してことにあたる。

– お客様へのご説明、お詫び、
返金を最優先にする。

– 代替のお節料理を、他店から
購入されるお客様には、
久松からの購入金額を上限とし、
実費を払い戻す。(代金返金とは別に)

– ことしの年末には、今回の
お客様全員に、ご希望があれば、
無料でおせちを提供する、という
オプションを用意する。

戦略ができました。

実行の第一歩として、最も大切
なのは、自社の社員にゴールと
戦略を徹底することです。

全員を集めてコミュニケートします。

最も注意すべきは、
社員がクロネコヤマトを責めるのを
防ぐことでしょう。

社員にしてみれば「ヤマトのせいで
こんなことが起こり、正月休み返上で
仕事をさせられる」という恨みが
起こりがち。

その気持ちがあると、それは、
対ヤマト、対お客様の
コミュニケーションにおいて、
必ず伝わります。

なので、社長は社員に対し、

「ヤマトへは、私がすでに怒鳴った。
怒鳴るのは、私の一回で十分。

みなさんは、その気持ちを横に
おいて、ヤマトと連携して、
お客様への対応に、すべての
エネルギーを注いでほしい。

ヤマトから要請があれば、
彼らをサポートして欲しい」

といった指示を出す必要が
あるでしょう。

そうすることで、ヤマトの
お客様対応のパフォーマンスを
最大限、確保し、

お客様から、万が一にも

「久松という会社は、自分たちが
配送会社としてヤマトを選んだ
責任を、自覚していないのか?
その程度の会社なのか?」

といった、二次不信の反応が出るのを
防ぎます。

お客様の方も、その会社のおせちを
頼んだのは自分なので、それを
自覚の上で、久松やヤマトの連絡に
応じるのが大事であるように思います。

話を戻すと、久松の社長の、
社員に対する最初のコミュニケーションが
成功するかどうかは、社長と社員の、
日ごろの信頼関係がどのくらい
あるか、で決まるでしょう。

あとは、お金の処理ですが、
お客様への「代金返金」にかかる
費用は、凡人社長の私は、ヤマトに
負担してもらい、それ以上の部分は、
自社で負担します。

そして、とりあえずの対応が終わったら、
この事態に休みを返上して
誠心誠意対応してくれた
自社の社員を、十分、ねぎらいます。

てな感じですね。

では、私が非凡社長なら、どうするか?

うーん、まだ、考えつきません。

非凡社長のいいアイデアを
思いついたら、
ぜひ、教えてください!

今から新幹線で、広島に戻ります。

坂本夏子 @博多駅

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