【飛躍のヒント】#140 自分人生好きであれ

あなたは、自分の人生が好き
ですか?

いきなり、大きな問いですが、
これって、もしかすると、生死を
分ける問いかもしれません。

今日は、そういうお話です。

ちょっと前に、TVのドキュメンタリー
番組を見ました。

大阪で、盗みの罪で逮捕された
人が、逆転で無罪を勝ち取った
ストーリーです。

日本の刑事裁判では、起訴されると、
99%の確率で有罪になるそうで、

たとえ、無実のえん罪だったと
しても、それを証明するのは、
とても難しいとのこと。

主人公は、大阪に住む、21歳の
男性、土井さん。

近所で起きたコンビニ強盗の
容疑者として、逮捕されます。

警察は、コンビニのドアに残された
指紋から、土井さんが犯人だと結論
付けて、逮捕したんですね。

土井さんは、一時、目標を失って
いたことがあり、警察のお世話に
なった際に、指紋を取られたのだ
そうです。

でも、彼は、やっていない。

300日にわたり、身柄を拘束され
続けます。

その間、警察や検察から、執拗に、

「やったのはお前だ。早く吐いて、
ラクになれ」

という、ことばの拷問や洗脳が
続きます。

かなり強力なアリバイ証拠を、
弁護側が提出したときも、
検察は、クロの前提から
反論してきます。

最終的には、本人、弁護士、家族の
ねばり強い連携と作業により、

彼の指紋がコンビニのドアに付い
たのは、事件より前に、彼が、店に
行った時だった、

という証拠を見つけました。

そして裁判で、無罪の判決を
得たのです。

その間、土井さんは、どのように、
自分を保ったのか?

まず、弁護士のアドバイスが、
強いパワーとなりました。

警察・検察から、何をされても、
言われても、

黙秘か、「やっていない」という
スタンスだったか、そこは私の
記憶が定かでないのですが、
とにかく、自分のシロを貫いた
のです。

そして、彼はミュージシャン。

拘束されている間、たくさんの、
詩を書いていました。

詩を書きながら、自分との対話と
自己表現を続け、自分を保った
のですね。

詩の一節がこれです。

=========
自分人生好きであれ
=========

スゴイことばだな、って思いました。

自分に対する、ゆるぎのない肯定と
愛に根ざしたことばだな、って。

いつもの自分もそうですし、
いざという時の自分を助けるのも、

私はOK
I love my life.

という感覚なんだな、とつくづく、
感じました。

土井さんは今、その詩に曲をつけ、
仲間と一緒に、歌っています。

再放送があるので、録画して、
また見ます。

あなたも、興味があれば、ご一緒に。

6/24 (日) 15:05
NHK 逆・転・人・生
「えん罪・奇跡の逆転無罪判決」

(2018/6/25 加筆)
昨日、再放送を見て、弁護士が
土井さんに指示した対応は、
「黙秘」だったと確認しました。

21歳の若者が、狭い取り調べ室で
「やったのはお前だ」と責め立て
られると、どんなに自分は無実だと
思ったとしても、

不用意に、自分に不利な発言を
してしまうことがある。

そのリスクをコントロールする
ために、弁護士は、黙秘の
戦略をとったのです。

ここぞ、という場面では、
経験豊富なプロの助けが
人生を分けますね。

坂本 夏子

ことば屋
トランスフォメーショナル・コーチ®
LABプロファイル®
マスターコンサルタント