坂本夏子です。
今日、19:00から、
ビジネスパートナーと
二人で主宰している
「オンライン放談サロン」を行います。
今、その数時間前にこれを書いていて、
あなたにメールが届くころには、
サロンは終わっているはずです。
今日のテーマは「お詫びの極意」。
謝罪における、する側、受ける側の
作法を取り上げます。
参加者のリクエストにより
選んだテーマで、
リクエストを見た時に、
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
と、私は心躍りました。
なぜか?
このテーマ、好きなのです。
なぜか?
デキゴトをやらかした経験も
やられた経験もそれなりにあり、
お詫びについては
秘かな持論があるからです。
そのポイントを、サロンの前ですが、
ここでお伝えします。
~~~~~~~~~~~
お詫びの目的:
不幸な Lose-Lose のデキゴトを、
自分と相手が一緒になって、
Win-Win の結果に変えること
お詫びをする側の作法:
正直に、本当のことを言う
お詫びを受ける側の作法:
相手の力を借りて前進する
~~~~~~~~~~~
サロンの準備で頭の中を
整理していたら、
40ページ以上のパワーポイントの
スライドができてしまいました。
とはいえ、今日は、
持論を展開するのが私の役割ではなく、
ファシリテーターとして、
参加者のみなさんのアイデアを
引き出すことに徹します。
では、
このメールの続きは何かというと、、、
持論の原点となった、
昔のデキゴトをシェアします。
30歳代前半のことでした。
時代は1990年代前半。
会社で私は、広島の事業所担当の
人事マネージャーでした。
ある日の夕方、東京の事業所にいる
同僚の人事担当者Aさんから、
「明日、東京・広島両方で、
全社員向けアンケートを配ります」
と連絡があり、
アンケートのドラフトが
FAXで送られてきました。
その頃、Aさんは、
広島・東京全体に関わる、
あるプロジェクトを担当していました。
そのプロジェクトは、
社員にとっても会社にとっても
意味あるもので、私はその点は
了解していました。
ところが、
受け取ったアンケートを見ると、
問題がたくさんありました。
質問の意図が不明で、
社員の回答を、どのように
プロジェクトの次のステップに
Aさんが活かそうとしているのか、
という道筋が見えなかったのです。
一言で言うと、
Aさんの思考の軌跡が
私には見えませんでした。
これでは不可。
まともなレベルまで改善してもらう!
と方針を定めたものの、
一つ課題がありました。
その時点で夕方5時くらい
だったのですが、その日は
週一回の『卓球デー』。
社内の友人と定時で退社し、
スポーツセンターで卓球をし、
楽しく晩ご飯を食べて帰る日
だったのです。
アンケートごときのために、
その大事な予定をくずすわけには
いきません。
そこで私は即、Aさんに電話し、
アンケートに対するフィードバックを
簡単に行い、
「今すぐはムリだけど、
必要であれば夜10時ごろ
会社に戻って、どこを修正して
欲しいか書き込んでFAXします」
と言ったのです。
そこからが大変。
Aさんの反応は、
「つまり、私の仕事が気に入らんと?」
参ったな~、
そいう話じゃないんだけど…..
と内心つぶやきながらも、
私は、人に質問されると答えるという
素直なクセがありまして、
「これは人事が行う仕事の質の
話であって、
気に入るとか入らないとかの
話をしているわけじゃないんだけど、
気に入るか、いらないかと
問われれば、いらないです」
と言ってしまいました。
ただ、こっちも真剣なので、
「申し訳ないけど、今からすぐ、
出なきゃいけないので、
戻ってから今日中にFAXします」
と言って、電話を切りました。
で、夜10時ごろ、
びっしりコメントを書き込んで、
修正のポイントをFAXしました。
.
.
.
.
数日後、
かなり改善されたアンケートが
Aさんから展開され、
プロジェクトがスタートしました。
そしてまた、数日後。
気まずい感じが私の中に残りました。
仕事としては、自分は正しいことをした、
という確信はありました。
でも、
Aさんと電話でやりあって
しまったので、
このままでは彼女とこれから
仕事がしにくいなと思いました。
さらに”職位”としては、私の方が
Aさんより上だったのです。
その手の経験はその時が初めてで、
また、ことさら上下関係を
取沙汰するつもりはありませんが、
なんとなく、私は、
こんな時は、
上の人間が先に心を開いて
アプローチしたほうが
いいのではないか
と考えたのです。
なので、意を決してAさんに電話し、
こんな趣旨の話をしました。
「アンケートを改善してくれて
ありがとうございます。
あれでOKです。
でも、あの日、ちょっと電話で
やり合ってしまって、なんか、
気まずくなってしまって、
このままじゃお互いにとって
よくないと思ったので、今日、
電話しました。
私はそもそも、こんな人なので…..」
みたいな感じです。
するとAさんは、
「坂本さん、この電話、
ありがとうございます。
私も気になっていました。
私のほうこそxxxxで」
ほっとしました。
やり合ったけど、
ちゃんとした仕事をして、
そして自分から電話して、
関係を修復して、よかったな、と。
その経験が原点となり、
やってしまった後は、
自分が先に心を開くと、
相手もそうしやすい
という法則を発見しました。
その法則を守っていると、
他の場面でもなんとかなるだけでなく、
互いの関係から『新しいよいもの』が
生まれることに気づきました。
それをやらないと、
互いに不幸なままで終わります。
その経験から25年ほど
たちました。
今日のサロンが楽しみです。
何かの参考になれば幸いです。
ではまた!
坂本 夏子
ことば屋&人事屋
LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォーメショナル
コーチ®
人事コンサルタント