【飛躍のヒント】#131 セクハラ防止の本質

このところ、財務次官の一件
以来、セクハラの議論が起こって
いますね。

ハラスメントのテーマは、人事屋
の魂がうごめきます。

なぜかというと、そこには、

組織の成果を高め、
使命を果たすために、

どのように、
人と人がかかわり、
一緒に働きやすい職場を作り、
みんなの力を結集していくのか?

一人一人と、全体の力を高めて
いくのか?

という人事のテーマの、本質が
あるからです。

ここ数日、気になるのは、世の
男性達が萎縮してしまっている
のではないか?

ということです。

笑ってしまう発言を繰り返した、
大臣や財務省の幹部、国会議員

あるいは、このテーマに
国として取り組む本丸であり
ながら、

セクハラで訓告処分を受けた、
厚生労働省の局長氏ではなく、

ごく普通の、まじめに仕事を
している男性たちが、です。

テレビの街頭インタビューで、

どこまでが OK で、どこまでが
ダメなのかルールを作って
欲しい、

あるいは、

以前より、距離を作ってしまいますね

なんて声が聞こえます。

男性側の気持ちも、わからなくは
ありませんが、性別を問わず、
あるいは、ハラスメントの種類を
問わず、

「ルール」を解決策とすることに、
違和感があります。

大切なのは、精神であって、
ルールではないからです。

もちろん、
精神や原則を示した上うえで、
わかりやすいように、その組織に
合った、具体例を示すことは大切
ですが、

女性記者が、一対一で、男性に
取材に行ってよい、とか悪いとか、

上司が、あるいは同僚が、
異性の社員から仕事の相談を
受けた場合に、家庭のことを、
聞いてよいとか、悪いとか、

そんなことまで、いちいち、決めて
いては、それこそ、仕事になり
ません。

かつて私は、ハラスメント関係の
社内規程を作り、研修もやり
ました。

事例が発生すると、解決の
リードもしました。

その時の経験から何が重要かを
述べます。

最重要はこれです。

==========
誰に対しても、
常に、敬意をもって接する
==========

この精神を組織の中で徹底して
育てる。

それに尽きます。

この精神を掲げ、実行すれば
ハラスメントはなくなります。

悩んだ時も、意思決定をする
「基準」が持てます。

それでも、人間だから、
勇み足で、
「言ってしまう」「やってしまう」
こともあるでしょう。

そういう場合でも、「戻る」
よりどころがあります。

例えば、
その時、自分で気づいたら、
あるいは、相手から、否定的な
反応があれば、

すぐさま、

ごめんなさい、申し訳ない、

と謝ればよいのです。

言い訳をせずに。

そして、その行為を、
きれいさっぱり、やめればいい
のです。

その素直さ、
潔さ、
誠実さ、
「敬意」の精神に戻る姿勢、

それが大事なのです。

そうすれば、少なくとも、大きな
問題には発展しません。

その積み重ねが、
信頼関係を作り、
職場の質を高めます。

久しぶりに、リキが入りまして、
このテーマ、あと数回、続けます。

坂本夏子

– 人事コンサルタント
– トランスフォメーショナル・コーチ®
– LABプロファイル®
マスターコンサルタント