【飛躍のヒント】虎屋の羊かんのマーケティング戦略

突然ですが、あなたは、羊かん、
食べますか? 好きですか?

和菓子の羊かんです。

私は、苦手です。食べません。

子どもの頃に、羊かんを遠ざけて
以来、人生で、10センチも
食べたことがないと思います。

甘すぎて、ヘビーすぎるところが、
ダメなのです。

その羊かんが、ヨットの大会で、
選手たちに、どんどん、無料で
配られているではありませんか!

提供しているのは、老舗の
羊かん屋、「虎屋」。

というのは、、、

レースから戻った選手たちに、
糖分補給の食品として、配られて
います。

サイズは、一本が、お手軽な、
2cm x 2.5cm x 8 cm

カロリーメイトの一本より、
少し小ぶりな感じです。

選手への訴求のポイントとしては、

糖質の大部分が低分子である
ショ糖(砂糖)のため、消化吸収
がよい。だから、運動後、
エネルギー源となるグリコーゲン
を回復するのに適している。

糖質は、カラダの主要なエネル
ギー源であり、脂質やたんぱく質
に比べ、エネルギー効率がよく、

スポーツにおいて、運動能力を
左右する重要な栄養素。

同じ100g であれば、

羊かんは、バナナやミルク
チョコレートに比べ、糖質が多い。

タンパク質は、チョコより少なく、
バナナより多い。

脂質は、バナナとほぼ変わらず、
ミルクチョコレートより、
圧倒的に少ない。

と、競合との比較データも
ばっちり。

さらに、「少し甘く、少し硬く、
後味がよい」

食べやすく、携帯に便利な、
コンパクトサイズで、袋も、
開封しやすい。

常温で保存可能で、賞味期限も
製造から1年。日常生活で溶ける
ことがないので、チョコレートの
ように、べたつきもない。

その解説をした、日本語、英語の
ボードとともに、テーブルの上に
並べ、

「おひとつ、どうぞ」
「Take one!」

と、おススメするのも、
私たちの仕事。

外国の選手も含め、結構な数の
選手が、手に取り、食べていて、
人気です。

私は、感激しました。

虎屋って、先進的な取り組みを
することで「老舗」を守っている
と聞いたことがあり、その一端を、
垣間見ました。

羊かんなんて、普通に考えて、
和菓子としてのみ売っていては、
ビジネスは先細りでしょう。

それを、

羊かんの、食品としての
特徴をうまく活用して、スポーツ
の市場に打って出ている。

やるな~、さすが、老舗。

古くさい(?) 羊かんを、違う視点で
捉えたことによる、
ブレイクスルーですね。

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同じものを違う視点で見る。
するとブレイクスルーが起きる。
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これって、ハンザ、というヨット
そのものにもいえることで、

もともと、
「誰にでも扱いやすいヨット」
として開発されたものが、

「障害のある人でも使える!」
に発展し、

さらに、

「障害のある人もない人も、
一緒に競争できるスポーツ」

に発展したのです。

あなたも、何かに対し、
誰かに対し、視点を変える
だけで、画期的な変化を
生むネタを、持っているの
ではないでしょうか?

探してみましょう。

ではまた!

坂本 夏子

ことば屋&人事屋
LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォメーショナル・
コーチ®