【飛躍のヒント】やさしさの定義

坂本夏子です。

今日の昼前、
自宅で手を洗おうとしたら、
お湯が出ません。

給湯器のリモコンを見ると、
奇妙な表示が出ています。

どうやら、
リモコンと給湯器本体の通信が
不能になっているようです。

この給湯器、買い替えてから
まだ2年半なのに、
13年使っていた以前のものが
壊れた時と同じ現象。

なんてこった~?!
これじゃお風呂に入れない。
また銭湯か~ ><

と、不吉な予感です。

また、というのは、
先月の自宅リフォーム中、
数日間、お風呂が使えず、
近所のレトロな銭湯に通ったもので。

でもそんなことにかかずり合って
いられない大事な仕事があり、
それを終えてようやく、夕方、
ガス会社に電話しました。

今日中に来てくれるとのことで、
サービスの良さに、今度は感動です。

一時間もたたずに、
修理担当のおじさんが来てくれました。

リモコンを見て現象を確認し、

「では、モトを見てみましょう」

と、ガスの元栓をチェック。

すると、リモコンの電源コードが
半分、はずれています。

「あー、これですね」

電源コードをキチっと入れたら、
ちゃんとお湯が出るようになりました。

なぜ急に、コードがはずれたのか?

原因には心あたりがあり、たぶん、
それです。

それを伝えて、一件落着。

でも、そんな単純なことで、
わざわざ来てもらい、
ガス会社の人に申し訳ないやら、
カッコ悪いやら。

「こんなことでお騒がせして、
申し訳ないです」

と言ったら、

おじさんがニコニコしながら、

「わからないですよね」

と一言。

その一言で、
私はどんなに救われたことか。

かつ、給湯器の仕組みを、ひとつ、
学びました。

そして、
20年ほど前の、似たような事件を
思い出したのです。

東京に転勤中。
とある日曜日の夜、台所の流し台の
排水口を掃除していました。

その手の掃除は、私は、
わりと小まめにやるほうで….。

その時、掃除に使っていた歯ブラシを、
不注意で、排水パイプの中に
落としてしまったんですね。

しばらく悪戦苦闘したものの、
何をどう知恵をしぼっても、
歯ブラシを取り出すことができません。

放置するわけにはいかず、
意を決して「水のトラブル110番」
みたいな24時間営業の会社に
来てもらいました。

さすがプロ。ちゃんと歯ブラシを
救出してくれました。

出張費用は13,000円だか
15,000円。

その場でお支払いし、

「ありがとうございます」

とお礼を言いました。

すると、その人がやけに機嫌が悪く、

「こんなことで
いちいち呼び出さないで下さいよ!」

と言うのです。

私は、自分の不注意ではあるものの、
本当に困っていて、
助けを求めて来てもらいました。

「こっちは客だ」的な横柄な態度を
示したわけでもなく、

お客さんとしての誠実さは示した
つもりだったのですが、

その人はその日、
もしかするといろいろあって、
虫の居所が悪かったのかも
しれませんね。

まあ、そんなことがありました。

今日のガス会社の人と
対照的だったので思い出しました。

そして私は今日のデキゴトで、
プロとして人に優しくあると
いうことが、どういうことなのか、
一つ、学びました。

自分が専門家で、そうでない人が
その専門領域のことで自分に助けを
求めた場合、

解決策は、必ずしも、専門家としての
自分の知識やスキルをフル活用する
レベルではないことがある。

でも、相手は、真剣に助けを
求めている。

自分ではどうしようもないからこそ、
専門家を信頼して助けを求めている。

それにまっすぐに、誠実に応えて、
相手の状態をよりよくするために、
フラットに、にこやかに、
自分のできることをする。

そして解決したら、
自分も相手に感謝してサッと去る。

それもプロだな、って気づき、
思わず、自分はどうか? と
振り返ってしまいました。

その延長線上に、

人としての器、ふところの広さ、
そして愛、

そんなものがあるんじゃないかと
感じます。

あなたも、
ご自分の専門分野をお持ちかと
思います。

ぜひ、愛のあるプロ
いてください。

ではまた!

坂本 夏子

ことば屋&人事屋

LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォーメショナル
コーチ®
人事コンサルタント