坂本夏子です。
前回の「心愛さんに敬意を表します」の
メルマガで、千葉県野田市で起きた
事件のことをお伝えしました。
小学4年生(10歳)の
栗原 心愛(みあ)さんが、
父親の虐待によって死亡したと
報じられている事件です。
心愛さんが、少女としての最大限の
主体性と知性を動員して
SOSを発したけれども、
悲しい結末になってしまったのです。
あのメールでお伝えした通り、
私は、今でこそ人に助けを求める作法は、
これだ、と思っています↓↓↓
=============
1. 助けを求める相手を見極め、
2.主体的に
3.具体的に
4.ダイレクトに
助けを求める。
=============
でも、昔から、それを知っていた
わけではありません。
今日は、私が、主体性が一番なんだ、
と気づいた、原体験をシェアします。
30代前半、人事部で管理職に
なりたての頃です。
他部署のマネージャーからの要求に、
私は No と言いました。
すると、しばらくして、大勢の人が
いる会議の席で、相手がその件を
突然持ち出し、私を責めました。
悔しくて悔しくて。
その場で泣いてしまいました。
会議が終わり、どうしていいか
わからなくて、できごとを、
遠くにいた上司にメールで伝えたのです。
(当時は、インターネットもなく、
正確には「メール」ではありません
でしたが、今風にいえば、
メールです。)
一言だけ、返事がありました。
======================
What do you want me to do?
オレに何をしてほしい?
======================
このことば、へこみまくっていた
私には、強烈でした。
ものすごく、突き放された
気がしたから。
打ちのめされている部下に対して、
慰めるでもなく、もちろん、
一緒になって怒るでもなく、
オレに何をしてほしい?
と聞くのです。
でも想像しました。
上司の本心は、こうだったのだろうと。
「大変だったな。
何でもしてやるぞ。
だから、何をして欲しいか言え。」
言わないと、手を差し伸べては
くれないけど、言えば手を差し伸べる、
というオファー。
いやなことがあっても、
いやだったと訴えるだけではだめで、
主体性をもって、具体的な助けを
求める必要がある。
部下に徹底して自立を求め、
その上で、愛を示してくれている。
==============
What do you want me to do?
==============
どんなときも、主体性が大事なんだなあ、
と学んだことばでした。
これって、コーチとクライエントの
関係でも同じですね。
コーチは支援者。
行先を決めるのも、進むのも本人。
コーチがやるのは、
クライエントに気づきをもたらすのと
必要に応じた提案まで。
あくまでも、主体者はクライエントです。
で、その時の会社でのもめごとは、
後日、解決しました。
私の上司が東京から、
相手の上司の上司がアメリカから、
それぞれ広島にやってきた時に、
決着。
私の上司は、ただ、相手に
問いかけただけ。
ほんの数分の会話でした。
当時の私は、誰かと意見が異なると、
ダイレクトに対立することしか
知らず、
はるかにレベルが上の二人の
ふるまいは、別世界でしたね。
強烈な、大物会談の思い出です。
その話は、いつかまた。
ではまた!
坂本 夏子
ことば屋&人事屋
LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォーメショナル
コーチ®
人事コンサルタント