坂本夏子です。
ここ数日、
老後資金2000万円の話が、
ニュースになっていますね。
今日の朝日新聞の記事を、
そのままパクっと引用すると、
こうあります。
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老後の資産形成を呼びかける
ねらいで
金融庁の審議会がまとめた
報告書について、
麻生太郎金融担当相は11日、
「正式な報告書としては
受け取らない」と述べた。
生活費が30年間で約2千万円
不足と記した内容について、
「政府の政策と全然違うから」
と説明した。
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麻生さんの反応、
とても面白いです。
というのは、、、
国民が安定して資産を形成する
目的で、大臣自身が審議会に
提言を求めたのです。
なのに、
上がってきた報告が
政府の政策と違うとけっていては、
諮問した意味が
ないじゃないですか。
麻生さんは、
「(年金だけでは)
あたかも赤字ではないかと
表現したのは、不適切だった」
と言ったそうです。
年金だけでは足りないなんて、
多くの人はとっくに
気づいているのに?
これでは、現実を直視して、
必要な対策を講じる機会が
失われてしまいます。
そんな政治を
私たちはやっていますよ、と
自分で暴露しているような
ものなので、
面白いって思いました。
で、今日の本題は、
老後資金はいくら必要か、とか、
麻生さんがどうのこうの、
ではありません。
本題は「前提」です。
政府は、
今の年金制度は大丈夫で安心、
という前提でいて、
すべてのことを、
その前提で進めているはず。
あるいは、
審議会は政権の意図を
忖度すべき、
という前提もあるかも
しれません。
その前提があるために、
審議会が発した
現実的なメッセージを
無視してしまう。
危ない & もったいない。
こういうことって、
あなたの日常でも
起こっていませんか?
例えば、
「○○さんはあてにならない」
の前提でいると、
○○さんについて、
すべてを疑ってしまいます。
○○さんは自分自身かも
しれません。
本当は信頼してOKなのに、
そのサインを見逃してしまう。
過去のデキゴトで
○○さんを決めつけて
しまっている。
人生の長さも同じです。
70年。
85年。
100年。
どの前提でいるのかで、
やるべきことも、
やりたいことも、
違ってきます。
今、人生が、
思いどおりにいっていても
いなくても、
時々、前提をチェックしてみると
いいですよ。
ではまた!
坂本 夏子
ことば屋&人事屋
LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォーメショナル
コーチ®
人事コンサルタント