【飛躍のヒント】久々のグッドニュース

坂本夏子です。

小泉進次郎さんと滝川クリステルさんの
結婚発表のことば、

みたいな軽い話題の方が、
今日はいいのかもしれません。

でも、どうもその気になれなくて。

このメルマガでは、
政治家のことばを
取り上げることはあっても、
政治的な主張をするのが
目的ではありません。

目的は、あくまでも、
生きる上での前提、ことば、
視点、行動、基準について、
私のアイデアをシェアして、

あなたの「飛躍のヒント」に
なればいいな、との趣旨で
お届けしています。

今日書くことは、
その趣旨をはずれていると
受け取られるかもしれない、
という迷いがありました。

でも私の根幹にある思想なので、
ちゃんと表現することにしました。

2000文字の長文です。

メッセージはこれです。

~~~~~~~~~~~

目的を全うするために最善を尽くす。

問題でないことを問題視しない。

~~~~~~~~~~~

国際芸術祭
「あいちトリエンナーレ2019」の
企画展「表現の不自由・その後」が
中止された一件についてです。

報道によれば、中止の原因は、

韓国の慰安婦を表現した少女像や、
昭和天皇などの肖像が燃える映像への
抗議、

そして「ガソリン携行缶を持って
お邪魔する」といった脅迫が
殺到したからだそうです。

そもそもの企画展の目的は、
過去に公的施設などで展示が
許されなかった作品を集め、
表現行為について考えを深める
ことだった、とのこと。

健全な目的だと思うのです。

なのに、

圧力に屈して取りやめることで、
言論・表現の自由が、
逆に損なわれてしまった、

と感じました。

抗議を受けた職員の人たちは
大変だったと思いますが、
いろんな工夫をして、
継続して欲しかったです。

で、この件、
なんだか、とっても、
不健全な感じがします。

日本の社会で、どんどん、
「不寛容」がはびこっているのでは
ないか?

まるで、戦時中の日本に
逆戻りしているかのよう。

特に、名古屋市長が、
「表現の不自由という領域ではなく、
日本国民の心を踏みにじる
行為であり許されない」

とする抗議文を県知事に出し、
展示の中止を求めたとされている
ことには、驚きました。

個人として、
どのような意見や価値観を持っても、
それは自由です。

嫌い、不愉快も、OKです。

でも、市長という権力者が、
自己の価値観を押し付けて、
人々から表現する機会と
考える機会を奪ってよいのでしょうか?

「オレは不愉快だった、
なぜならばxxxxxx。
君はどう思った?」

どうして、
この議論をしないのでしょうか?

相互理解も自由も、
違和感を乗り越えた先に
生まれるはず。

私は、
両国政府の間で何十年も前に
解決したことに対して、

「蒸し返し」が韓国から起こって
いることには、

個人的には不快に思います。

だからと言って、今回の美術展を
中止にすべきとは思いません。

そして、最近の日韓関係で、
もう一つ危惧することがあります。

それは、国家レベルの関係悪化が、
民間レベルの交流に影響している
ことです。

例えば、
子どもたちのスポーツや文化交流が、
いくつも、中止になっています。

「みんな楽しみにしていたのに、
韓国側から急に中止の連絡が来ました」

という話が、いくつも報道されています。

国家間の関係が悪化している時こそ、
民間の交流を続けて、
関係の維持を図るべきなのに。

お隣さんとケンカして、
得する人は、誰もいないのに。

本来の交流の目的を大切にして
最善を尽くせば、
国レベルの “環境” は、
問題ではないはずなのに。

そんな中で、千葉県松戸市で、
日韓の中学生のサッカー大会が
開かれたと知りました。

久々の明るいニュースです。

8/8の朝日新聞の記事を引用します。

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韓国・大邱広域市と松戸市の間で
30年間続くスポーツ交流。

元徴用工問題や輸出規制で
日韓関係が悪化するなか、

「政治と民間交流は別」

と参加した大邱市の代表団を、
松戸市側は「よく来てくれた」と
大歓迎した。

中略

大邱市の選手団長で同市体育会
事務處長の申載得さん(61)は
朝日新聞の取材に、

保護者や同市教育庁などから
心配の声があったと認めた上で、

「(参加は)困難ではなかった。
過去には微妙な関係になることも
あったが、民間交流を地道に続けて
関係を維持してきたからだ」

と話した。

最終的に参加を決めたのは
7月30日で、
「政治と民間交流は別
ということで判断した」という。

中略

伊藤純一・松戸市教育長は

「よく来てくれたと思う。
本当にうれしい。民間交流は
大事ですね」

と交流の意義を述べた。

松戸市側のキャプテンを任された
市立第六中3年の宮岡聡悟さんは

「相手は体が大きく、スピードもあった。
良いチームと戦えて
いい経験を積めた」

と話した。

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まさに、

問題でないことを問題視せずに、

目的を全うするために
最善を尽くした好例だと感じました。

それがどれだけ、
大邱・松戸双方の子どもと大人に
幸を運んだことか。

みんな、おめでとう!

ではまた!

坂本 夏子

ことば屋&人事屋

LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォーメショナル
コーチ®
人事コンサルタント