【飛躍のヒント】対立に対処する5つのモード

坂本夏子です。

昨日のメールの続きです。

きのうはこんなお話でした。

「イライラ最高潮でした」
https://sakamotonatsuko.com/frustration/

仕事で使っているシステムの
不具合があり、
その会社のカスタマーサポートに
メールで助けを求めるも、
解決しない。

その会社は電話対応はなく、
メールのみなのです><

担当者からくる
「こうやってください」という
指示を実行しても、意図しない
悪い結果がおきます。

そして私は、担当者の、
とある発言にキレたのでした。

ここで担当者を弁護すると、
先方に悪気はなく、
よかれと思って書いたのだと思います。

ただ、その発言の内容が、
私のその時の感度とズレていたのが、
悲劇でした。

その後、営業部門にコンタクトし、
担当者を変えてもらったものの、
来る指示がことごとく外れ、
8日かかって、やっと、
「やりたかったこと」が実現しました。

ちなみに補足すると、
メールで言葉だけでコミュニケート
するのは効果的ではないので、
何度も画面のスクリーンショットを
添付して説明しましたが、
それでもダメでした。

じゃあこの話のポイントは何なのか?

という所できのうは終っていたところ、

===========
え~続きは!!!
というところで
終わってしまいました(笑)
続きが読みたくなる作戦でしょうか!?笑
=========

というコメントを読者様から
いただきました。

では続けます。

コンセプトは ”対立のマネージメント”

この現象は、私と担当者の間の
対立ととらえることができます。

で、対立が起こったとき、
そこにどのように対処するかについて、
5つのモードがあるのです。

Thomas-Kilmann Conflict Mode
トーマス – キルマン 対立モード

と言います。

トーマスさんとキルマンさんという
心理学者(?)が開発した
モデルです。

対立における行動を、

自己主張をする度合いと、
相手に協力する度合いの

二つの軸で切り分けると、
5つのモードがあります。

競争モード
主張が強く、協力は弱い。
自分の要求を満足させるが、
相手の要求は受け入れません。

協働モード
主張と協力が共に強い。
いわゆる Win-Win を求め、
互いに得るものを大きくしようと
します。

妥協モード
主張と協力が半分ずつある。
互いの利益を半分ずつ満たそうとする、
いわゆる ”折半” モードです。

順応モード
主張は弱く、協力が強い。
相手に合わせるモードです。

回避モード
主張も協力も共に弱い。
対立を避けようとします。

人により、
どのモードをよく使っているかは
異なり、それを ”診断” してもらう
ことができます。

私も一度、やりました。

結果は、以下の順番でモードを
使っていて、また、よく使うモードと
あまり使わないモードが明らかになりました。

<よく使う>

1.順応

2.協働

<あまり使わない>

3.競争

4.回避

5.妥協

自分の実感と合いました。

何かあると、基本、私は
相手のいうことを聴き、
そこに合わせようとします。(順応)

そしてお互いにとってメリットが
あるように動きます。(協働)

でも、自分の要求を第一優先に
したり(競争)、

対立を避けたり逃げたりしたり(回避)、

利益もロスも半分ずつといった、
”中途半端” な解決を図ったり
(妥協)は、

あまりしません。

5つのモードには、優劣、良し悪し、
正誤はありません。

モードごとにメリットとデメリットが
ありますし、いずれのモードにも、
それが最適な場面が必ずあります。

ですので、個々の対立の状況と、
何を達成したいかの目的に応じて、
モードを使い分けるのがおススメです。

(LABプロファイル®の
言語・脳内・行動パターン
同じですね)

そして多くの人は、私と同じく、
使い方に傾向、すなわち
偏りがあるようです。

なので、
いかに柔軟にこれら5つのモードを
使い分けるかが、

やりたいことを実現させ、
幸せな人間関係を育むカギです。

そこで、今回、
サポートデスクの人との
コミュニケーションでイライラが
続いたとき、私はこの
「対立の5つのモード」の視点で
自分を観察しました。

最初は相手に合わせ、
メールでやるしかないよねと
”順応” し、

相手の言う通りにしながら、
自分のやりたいことを実現させる
という協働モードで動いていました。

そこには、
サポートデスクという仕事への

「大変だろうな。ときには
モンスターカスタマーもいるだろうし、
顔がみえないからって罵倒される
こともあるだろう」

「メールしかないけど、
いてくれるのはありがたいよね」

というねぎらいや感謝の気持ちも
ありました。

「私はまっとうなお客さんでいよう」

という、”こうありたい自分の姿” も
働いていました。

ただそれって、言い換えれば、
いいカッコしているわけです。

そして、
それがうまくいかない瞬間が訪れた。

そのままのモードで続けても、
自分はゴールに行きつかないし、
結果として、私のお客様への約束が
果たせないと確信しました。

そこで何をしたか?

そう。
モードを切り替えました。

自分ファーストの競争モードです。

営業部門の連絡先をその会社の
ウェブサイトで見つけ、
そこにメールを送り、

事情を説明したうえで
より上級な担当者をつけてほしい、
とリクエストしたのです。

先方がリクエストに応えてくれ、
めでたしと思ったものの、
予想外にそこからも苦労がありました。

でもなんとか、ゴールには
たどりつきました。

これがもし、自分ファーストの
競争モードに切り替えていなかったら、
いまだに、元の担当者と不毛な
やり取りを続けているか、

その会社のシステムを使うのを
あきらめたか、どちらかでしょう。

そのシステムは、
他社のものに比べ
よいものだったので、
使い続けたかったのに、です。

自分ファーストばかりをやって
自己主張を続けるのは、
傲慢や横柄さを生み、
私の人生哲学と反します。

でも、ここぞという時は、
自分ファーストはOKだし必要。

むしろそれが、
自分の道を自分で切り拓き、
主体的に生きる道であると、
改めて気づきました。

あなたは普段、どのモードを
使っていますか?

- 競争モード
- 協働モード
- 妥協モード
- 順応モード
- 回避モード

今度、どつぼにはまって
抜けられない状況に陥ったら、

普段はあまり使わないモードを
使ってみてはいかがでしょうか。

新たな方策、新たな自分を
発見するはずです。

ではまた!

坂本 夏子

ことば屋&人事屋

LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォーメショナル
コーチ®
人事コンサルタント