【飛躍のヒント】傾聴なんかするな

坂本夏子です。

おとといから、
LAB プロファイル®について
語っております。

1回目は、
LAB プロファイル®って何ですか

2回目は、
脳の穴
(なぜ、LAB プロファイル®が効くのか?)

今日は3回目ですが、昨日、
読者からこんな質問をいただきました。

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LAB プロファイル®は、
個人と個人のコミュニケーションに
使うもので、
複数の人たちを相手にする場合、
相手によって鍵穴が違うので
言葉の選び方は難しくなる
ということでしょうか?

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まずは、これに回答します。

複数の人に一度に話す場合、
本質的には1対1と同じですが、
コツがあります。

まず、話のテーマに関して、
複数の相手(聴衆)が
どのようなパターンを持っているかを、
あらかじめ、つかんでおきます。

「これだけは押さえておくとよい」
というカテゴリーがいくつかあり、
そこでどのパターンを持った人が
多いかをつかんでおけばOKです。

相手理解は、どんな場合も
大事ですよね。

そして、
そのパターンに合ったことばを、
あなたが使えば、
聞く人が受け取りやすい話を
することができます。

自分のメッセージを、できるだけ、
聴衆に合わせた形で届けるのです。

シンプルです。

あと、
プレゼンテーションの導入部分では、

「このパターンをこの順番で出す」

という必勝のテンプレートがあるので、
それも活用するといいです。

私はそれを活用し、
とあるプロジェクトで、当初予算より
8億9千万円多い予算を確保するのに
成功したことがあります。

では、今日の本題に行きます。

私がなぜ、LAB プロファイル®の
世界に飛び込んだのか?

自分を、もっとしなやかに
したかったのです。

会社員時代を振り返ると、
35歳までは、常に直球で
コミュニケートしていました。

論理的で明確な発信が命でした。

人と意見の対立があっても、最後は、
より筋の通った理屈を展開した方が勝ち、
みたいなところがありました。

ところが、35歳になると、
仕事の難易度が急に上がり、
自分の力不足を痛感しました。

唯一の対処法は長時間労働。

数年後に、突然、病気になりました。

それでもなんとか切り抜け、
39歳で広島から東京に異動します。

そこで大きな壁にぶつかりました。

理屈だけでは解決できないことが増え、
でも、何をどうしたらよいのか、
わからないのです。

以前も一度、書いたことがありますが、
その頃、部下が私に名言を放ちました。

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坂本さんって、
直球しか 投げませんよね。
カーブも覚えたほうがいいですよ。

ここには、消える魔球を
投げる人もいますから。

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最初はまったく、意味不明でした。

でもなんとなく、

このままではいけなさそう、と

気づき始めるわけです。

最も低迷していた年は、
成績評価でビリでした。

で、何を思ったか、
人生初、”人の心理”に興味を持ち、
産業カウンセラー養成講座に
飛び込みました。

そこで得たのが
”傾聴” のスキルです。

人の話にじっと耳を傾け、
うんうん、とうなづきながら聴きます。

そして時々、
相手のことばをそのまま
オウム返しにします。

例えば、相手が、

「理屈はわかりますけど、ムリですよ」

と言えば、

「理屈はわかるけど、
ムリって感じるんですね」

と言って受け止めます。

その講座が終了し、
産業カウンセラーの試験に受かった頃、
広島に戻り、職場で実践しました。

おかげで、傾聴力は身につきました。

でも、年々、仕事がタフになり、
傾聴だけでは済まない場面が増えて
いきました。

課題は二つありました。

まず、
「この人、もっとこうなって欲しいよね」
と感じても、その変化をその人に
起こすことができませんでした。

寄り添って、うんうん、と承認して、
そこで終わります。

その頃には
コーチングが社内で導入され、
実践していましたので、
コミュニケーションの質は
上がっていたはずなのに、です。

(「この人、こうなって欲しいよね」が
私の勝手な押し付けだったと
気づいたのは、あとになってからでした)

二つ目は、

上位者から ”飲めない” 要求を
高圧的に突き付けられた時、
対処の仕方がわかりませんでした。

最もつらかった時は、
うつの入り口まで行きました。

直属の上司からは
もっとフレキシブルになれ、
なんて言われましたが、
やり方がわかりません。

おまけに、自部署の “社員満足度” が、
長年、100点満点中、40点台で低迷です。
何をやっても同じでした。

同僚は、60点~90点を出しているのに…….。

そして、50歳を迎え、

「これ以上仕事を続けようと思ったら、
自分をなんとかしたほうが早い」

と一念発起。

どんなことにも、
しなやかに対処できる自分を
作りたかったのです。

会社の外で、
セミナー人生の始まりです。

その初期の頃に、
LAB プロファイル®を知り、
飛び込みました。

「影響言語で人を動かす」の
能書きを読み、

これだ!!  と即決したのです。

大枚をはたいて、
一気にトレーナーの認定を受け、
世界の見え方が変わりました

この世の中はなんと豊かで、
私はなんと幸せなんだ、と
実感しました。

だって、私は、
いろいろなパターンを
豊かに発動している人々や、

豊かなパターンでできた
モノ・コト・仕組み・文化に
囲まれていると知ったからです。

そう。
この世は多様なパターンでできている!
だから面白い。

そして職場で実践を続け、
3年後には、最上位のマスター
コンサルタントの資格を取り、
今に至っています。

私には今、
世界レベルで活躍する
コーチングの師匠が3人います。

出会った順に、
シェリー・ローズ・シャーベイさん、
梯谷幸司さん、
谷口貴彦さんです。

面白いことに、
この3人が傾聴について、
同じことを言っています。

最もわかりやすく言い放ったのが、
谷口さん。

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傾聴なんかするな!

クライエントと一緒に
ドツボにハマってどうする!

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そうか!

じっくり聞くのは大事ですが、
何を聴きとり、どのように変化を
もたらすのかがポイントです。

話の内容や感情だけ聞いていても
ダメなのです。

背景にある<パターン>と
その前提を聞き取る必要があります。

LAB プロファイル®の
数々のメリットの中で、

コーチングのセッションに
話を絞ると、

私が最も恩恵を受けているのは、

クライエントの
うまくいかない真の原因を
すばやく特定することができる。

ドツボから抜け出て
ギアチェンジするための
戦略と戦術が持てる。

この二つです。

脳のカギ穴のカタチ(パターン)
わかるからです。

次回は、
相手のパターンによって
どのようにことばを変えるのかを、
具体的にお伝えします。

ではまた!

坂本 夏子

ことば屋&人事屋

LABプロファイル®
マスターコンサルタント
トランスフォーメショナル
コーチ®
人事コンサルタント